July 13,2018 松山 美紗
多肉植物の苦手な時期は、実は「夏」なんです。
サボテンなどのイメージから夏が似合う、夏が好きな植物と思っている方も多いと思いますが、湿度の高い日本の夏は、乾燥地帯出身の多肉植物には苦手な時期なんです。
しっかりと管理のポイントを掴んで、多肉植物を夏の暑さから守りましょう。
また、夏の暑さに特に弱い種類と強い種類があります。夏に選ぶ多肉植物の参考にしてください。
夏の多肉植物の置き場所
夏の蒸れが苦手なのは人間も同じですね。
1日出かけて、締め切った部屋に帰ってきた時のあの熱気。これが一番NGです!
【対策方法】
●防犯上窓を開けられる場所があったら必ず通風をして出かける。
●ペットと同様で、クーラーをかけてあげ、高温多湿になるのを防ぐ。
●屋外の木陰などの涼しい場所に置く。
●室内の北側の涼しい場所に置く。
屋外に置いてる方は直射日光があたり、鉢の中の温度が上昇していませんか?
コンクリートの上に直接置いていると、熱が伝わり鉢中が高温になってしまいます。
夏の苦手な山野草などと同様の管理が好ましいです。
少し遮光されていて涼しく風が抜ける場所がベストです。
【対策方法】
●西日の直射日光が当たらない場所におく。すだれや遮光カーテンなどで遮光する。
●コンクリートの上に直接置かない。鉢底に風が通るように石を置いたり、すのこを引いたりする。
●大きな鉢の影になるような場所など、涼しい場所を探す。
夏の多肉植物の水やり
もうお分かりになるかと思いますが、水やりは必要最低限。がポイントです。
水をあげる=成長を促す
辛い時期に水をガブガブ飲ませて成長を促されることは多肉植物にとっては辛いこと。
ここは水をあげずに休ませてあげることを心がけてください。
しかしこの暑さの中、断水してしまっても水が不足しすぎて枯れてしまいます。
そうなんです。夏の水やりは難しいんです!
連日、熱帯夜が続いていたが、急に涼しい日があったりしますよね。
その日です、そのタイミングで水をあげてください。
あげる量はいつもあげていた量の半分ぐらいが目安です。補う感じであげてください。
月に1〜2回ぐらいが目安です。
勿論、水が少ないので、体がシワがよったり痩せたりしますが、秋になり水をあげるとぷっくりと戻ります。
また、夏に断水気味にするので、春の管理も大事。
しっかりと湿度の低い時期に、夏を乗り越えるだけの水分、栄養をしっかりと与えておきましょう。
地球が暑くなっているので、年々夏越しが辛くなってきました。
人も多肉植物も辛い日本。気をつけてお過ごしくださいませ。
夏の暑さが苦手な多肉植物
全体的に弱いですが、特に蒸れに弱い種類がいくつかあります。
静夜、チワワエンシス、ローラ、蒼い渚、ヒントニーなど。
なるべく風通しよく、水やりを控えシワがよったぐらいの状態で。葉の上に水がたまり易い構造なので、水やりの際には株元に。綿棒などで、溜まった水は取り除きます。
セダム属の中でも、匍匐性でカーペット状に成長する「万年草」の様な種類が特に弱いです。
蒸れて腐ってきたら、腐った部分は早めに取り除き、風通しよく水を控えて。秋にはまた元どおりに戻ります。
冬型、夏型があると言われていますが、
冬型が夏に弱いです。葉が肉厚な種類が弱い種類です。
風通しよく断水気味で育てると良いです。
セネシオ属
高温になりすぎると成長を止めます。葉のある種類などは落葉をし休みます。
特に銀月などは弱いので、風通しよくしっかり休ませます。
コノフィツム属
6〜8月は高温で休眠期に入ります。
この時期はからを被り茶色い薄い皮に覆われた状態になります。
秋からこのからを破り成長を始めます。休眠期にも涼しい夜に、月に2度ぐらい水やりができるとベスト。
リトープス属
コノフィツムと同様の管理ですが、リトープスの方が更に夏に弱いので注意です。6〜8月は高温で休眠期に入ります。
この時期はからを被り茶色い薄い皮に覆われた状態になります。秋からこのからを破り成長を始めます。休眠期にも涼しい夜に、月に2度ぐらい水やりができるとベスト。
夏の暑さに強い種類
熱帯雨林気候の木や岩に着生している種類なので、高温多湿が好きです。
なので、日本の夏はOK!
とはいっても鉢で育てていると、根が蒸れやすくなるので、注意は必要。風通しよく、水は少々控えめぐらいで育てます。
比較的強い種類です。真夏は温度が上がりすぎない北向きの部屋などの柔らかい光とかでも育てられます。
成長期の春、秋は窓南向きの窓で育ててください。
水をしっかりと控えて風通しよくすれば、水を溜め込んでおける体を持っているので
比較的、夏には強いです。
高い温度だと成長をするので、湿度さえ気をつけてば冬よりは得意な気がします。
水はシワが寄るまであげずに、シワがよったらあげる。
という風にすれば、問題なく育つ。